研究概要
患者のがんの病態を放射性同位元素(RI)を標識した薬剤で診断し、放射線のエネルギーで治療するラジオセラノスティクスは、自らの人生を健康に全うするために欠かせない診療法手段となりつつあります。我々は負ミュオン捕獲という独自の核反応を用いて従来の核反応経路では製造不可能な新規ラジオセラノスティクス用RIの探索と薬剤化の検証、および対象RIの標的分離化学法の最適化を行うことで、現在有望視されているが、入手性に乏しいラジオセラノスティクス用RIの製造法の開発を理論と実験の両側面から行います。また、これらの成果の実用化に向けた高効率ミュオン捕獲反応場の開発、ミュオン生成用小型陽子加速器の原理検討を行います。
私達の研究の目的は、核医学に有用なRIを負ミュオン捕獲反応を用いて製造する基礎技術と、高品質なRIを効率よく分離する手法を確立することです。その結果、医療用RI製造に向けた新たな路を切り拓くことができればと考えています。そうすることで医療用RIの供給問題へのひとつの解決法を提言できると同時に、製造方法がなかった有用な医療用RI(診断、治療に適した半減期を持ち、目的にあった放射線を高効率で放出するもの)の利用を実現することも可能になります。さらには小型大強度ミュオン源開発につながる基礎研究を行うことで、負ミュオン捕獲反応を用いたRI製造を単に基礎的な検討にとどまらない、社会実装に向けた一歩として踏み出すことが出来ます。

研究組織
研究代表者
- 鷲山 幸信(福島県立医大・准教授):放射化学・総括
・https://www.fmu.ac.jp/research/researcher/detail.php?id=K4ZUSj4SgucJ2Gi
・https://researchmap.jp/read0192833
・https://www.fmu.ac.jp/fgmsc/acrc/
・https://www.linkedin.com/in/kohshin-washiyama/
研究分担者
- 友野 大(阪大/KEK・助教):ミュオン核物理・ビーム照射
・https://rd.iai.osaka-u.ac.jp/ja/b7f0c70767984f8b.html
・https://researchmap.jp/7000010584 - 松崎 禎市郎(理研・客員主管研究員):ミュオン核物理・RI 製造
- 福田 光宏(阪大・特任教授):加速器科学、RI製造・加速器開発
・https://rd.iai.osaka-u.ac.jp/ja/a27264db3e809065.html
・https://researchmap.jp/mhfukuda - 永津 弘太郎(QST・グループリーダー):放射化学、核医学・RI 製造
・https://www.qst.go.jp/site/radionuclide-production-group/member.html
・https://researchmap.jp/nagatsu-kotaro
・https://www.jaif.or.jp/journal/feature/radioisotope/interview_01 - 神田 浩樹(阪大・講師):加速器科学・加速器開発
・https://rd.iai.osaka-u.ac.jp/ja/f91864c59aa20993.html
・https://researchmap.jp/read0211893






研究協力者
- 山口 雄司(JAEA):核データ・ビーム照射
- 河村 成肇(KEK):ミュオン科学・ビーム照射
- 新倉 潤(理研):ミュオン核物理・ビーム照射


